見えにくい矯正歯科治療
(裏側矯正・舌側矯正)
見えにくい矯正治療の一つである「舌側矯正(裏側矯正・舌側矯正)」について、ご説明します。
舌側矯正治療とは、通常歯の表側に装置を裏側に接着し、全て裏側からコントロールする治療法です。一見、表につける装置を裏側につけるだけ、と言う単純な仕組みに聞こえますが、実は表の矯正と裏側の矯正では、装置もテクニックも異なります。
矯正装置の種類
1. リンガル(舌側)
ブラケット矯正法
正式名称は、リンガル(舌側)ブラケット矯正法と呼ばれます。表側の装置を裏側につけるわけではなく、オーダー(セミオーダー)メイドのブラケットを作成し、精密な技術で歯の裏側に接着することになります。
リンガル(舌側)
ブラケット矯正法のメリット
装置が見えにくい | 外観上、装置が見えにくいので矯正治療中に人目を気にすることがありません。裏側なので、食事の際に装置についた汚れが気になるということや、食事中に上手に会話ができない、などのご心配もなくなります。また仕事のご都合上、目立つ装置をつけられない方や、ご結婚や就職活動をされる方にもお勧めできます。 |
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虫歯になりにくい | 表側の矯正治療に比べ、裏側の矯正治療は虫歯になりにくいという報告があります。歯の裏側は常に唾液が循環し、湿潤常態が保たれ、また唾液の自浄作用により虫歯をつくる菌が増殖しにくい環境となっております。特に子どもさんたちの矯正治療を行う上で、どうしても歯磨きが疎かになりがちで、気がついたら装置の周囲に虫歯ができていた、ということのリスクを軽減することができます。 |
装置による 外傷が少ない |
表側の装着ですと、矯正治療中の外傷(転倒、衝突など)の際に、お口の中を切ってしまったり、唇への怪我のリスクが考えられますが、裏側装着ですと、そのようなリスクは軽減されます。 |
楽器の演奏がしやすい | 部活やお仕事で吹奏楽や楽器の演奏をされる際に、表側装置ですと上手に音を出すことが難しい、と言われることがありましたが、裏側装置ですとそのような懸念が解消されやすいです。 |
リンガル(舌側)
ブラケット矯正法のデメリット
オーダーメイドの為 治療費が高くなる |
従来の裏側の矯正装置においては、お口の中には舌があるので、装着の凹凸により舌に痛みがあったり、滑舌が悪くなる、といったデメリットがありました。当院で使用する矯正装置では、そのような痛みや違和感を出来る限り軽減するために、患者さん毎の歯の形にあったオーダーメイドの装置を使用しております。海外で作製される装置のため、その作製費用、輸送費用などが表側の矯正装置よりも高くなってしまいます。 |
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高い治療の技術が 要求される |
裏側の矯正治療は表側に比べ、見えにくいので、治療の術者にとっても見えにくいです。見えにくい状態で処置を行うため、術者には高い技術が要求されます。当院では、技術の研鑽のため舌側矯正専門医院での修練、講習会や学会などでの知識技術の習得に力を入れ、患者さんが安心して治療をうけていただくように努めております。 |
2. カスタムメイド型
リンガルブラケット矯正装置
(インコグニート)
当院で主に用いる舌側矯正システムは、カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「Incognito(インコグニート)」と呼ばれるシステムになります。
このシステムはドイツで開発され、従来の舌側矯正の問題点を改善すべく考案されました。舌側矯正では唇側矯正と比較して、装置をつける位置のズレが歯の移動の位置に大きく影響するため、歯の配列を正確に行うことが困難でした。
そこで、カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)では、デジタル技術を応用することで、装置を正確な位置へつけることを可能として、舌側からも正確な歯の配列を可能としました。
カスタムメイド型
リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)
を用いるメリット
痛みの軽減 | ブラケットの表面が滑らかに研磨され、患者さんごとの歯の舌側面にあわせたカスタムメイド法でブラケットを作成します。 |
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違和感がない | 装置の厚みが可能な限り薄く設計されています。 |
システムの正確さ | ワイヤーもオーダーメイドになっており、患者さんの歯の形に合わせて作られます。 |
従来の舌側矯正装置では、違和感・痛み・発音しずらいなど、多くのデメリットが挙げられていましたが、当院ではその問題の改善のために、カスタムメイド型リンガルブラケット装置(インコグニート)を導入しております。
カスタムメイド型リンガルブラケット装置(インコグニート)は、ブラケットの表面が滑らかに研磨され、患者さんごとの歯の舌側面にあわせたカスタムメイド法でブラケットを作成し、装置の厚みが可能な限り薄く設計されています。その結果、舌側矯正のデメリットであった装置による痛みと違和感、食事のしづらさや咀嚼障害を訴える患者さんは減少しました。
また、カスタムメイド型リンガルブラケット装置(インコグニート)では、より正確に歯を移動させるために、ワイヤーもオーダーメイドになっています。患者さんの歯の形に合わせて作られた矯正装置に合わせて、ワイヤーも作られているので、正確さは他の装置やシステムに比べ格段に良いと考えられます。
当院では、できる限り快適に舌側矯正治療を行えるように、様々なシステムを導入しています。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。