大人の矯正について
全ての歯が永久歯に生えかわり、身体の成長が終わればそれ以降の矯正治療は、成人矯正の対象となります。
成人矯正治療では、出来上がった骨格の改善を行うことは困難なので、積極的に歯を移動させ歯並び・かみ合わせの改善を行うこととなります。顎を広げるための取り外しのマウスピース型の装置などの使用ができなくなるため、ワイヤーの装置を使い歯の移動を行うことが多くなります。全ての永久歯が顎に収まりきらない場合には、永久歯の抜歯を行いスペースを獲得し、良好なかみ合わせを獲得することになります。
治療期間について
成人矯正治療の場合は、装置をつけて歯を動かし始めてから約3年(治療開始時の歯並びかみ合わせの状態や個人の歯の動き具合により異なる)を目安として治療を進めていきます。
特に歯の移動量の大きい患者さんにつきましては、長い治療期間を要することがあります。
表側矯正と舌側矯正では、治療期間が異なると思っている方も多いと思いますが、治療期間には差はありません。
治療時間について
舌側矯正治療は表側矯正の治療に比べ、精密な作業を要するため、来院時の診療時間が長くなります。
表側矯正治療 | 約30分/回 |
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裏側矯正治療 | 約60分/回 |
リテーナーについて
表側矯正でも裏側矯正でも、リテーナーを装着する期間に差はありません。通常リテーナーの装着期間は、ワイヤー装置を撤去してから2年となります。
ただし、歯の移動量が大きい患者さんや骨量の希薄な患者さんなど、矯正治療後の後戻りが大きい可能性のある患者さんにつきましては、より長い期間リテーナーの装着を推奨することがあります。
セラミック矯正について
歯を削って人工的な被せ物(セラミックなど)を行う場合、健康な永久歯を削り、歯を小さくした状態で被せ物を行うので、永久歯に対する侵襲が大きくなることが考えられます。また、人工物を装着するので、メインテナンスを確実に行わないと永久的な補償は難しいと考えられます。
矯正治療のメリット
矯正治療におきましては、永久歯の切削を行うことはないので(歯を綺麗に並べるための形の修正やわずかなスペースの獲得を行うことは必要な場合もあります)、矯正治療で獲得した良好な歯並びは必要な定期検診を受けていただければ、一生涯ご自身の歯で健康に過ごすことが可能になります。
矯正装置の種類について
見えにくい矯正歯科治療
見えにくい矯正歯科治療とは、歯の裏側に装着する矯正装置で行う矯正治療のことを指します。
目立たない矯正歯科治療
目立たない矯正歯科治療とは、歯の表につける装置なのですが、従来の銀色の目立つ装置とは違い装着しているのが目立たない装置になります。